KAWADU

  

静岡県河津町は、夢中塾が交流事業を実施している新潟県松代町、東京都大島につづく、3番目のエリアである。他の二つのエリアと比べると、もっとも東京圏から近く、交通の便にも恵まれている。
 地元のひとは、海・山・川そして温泉、すなわち全部の自然を持った日本の縮図のような町、自分の見たいものがみられる町であると自慢する。確かに23の小さな集落からなる河津町は、河津七滝とわさび栽培で有名な山間部と『伊豆の踊り子』の原作者・川端康成が投宿した温泉地域、そして海水浴で賑わう海岸地域とその顔は、多様である。
昭和37年の伊豆急線の開通に伴い、手頃な旅行先として、海水浴客が押しよせ、昭和40年のピーク時には、魚業や農家から民宿に転業した家もあわせ、60件以上の民宿が建ち並んでいた。 『伊豆のマイアミ海水浴場』とは、当時の民宿のチラシである。当時は、20代・30代のグループが主役。相部屋も普通であったという。しかし昭和50年代後半から、客層が家族・カップルへと徐々に変化。平成にはいると目に見えて海水浴客は減少し、目下の民宿件数は、35件。 現在、海水浴に変わり、町が希望を託しているのが、全国的に有名になった河津桜の花見イベント。百万人以上の来客がある反面、日帰り客が大多数であり、地元の経済活性化に必ずしも寄与していないというのが実情のようである。



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